Le Photographe

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はたはたの脚美しく止りたる/後藤比奈夫

はたはたとは、バッタのことだ。昼休み虫撮り徘徊している大きいのから小さいのまでピョンピョン跳ねている。いったい幾種類のバッタが棲んでいるのやら。強力な跳躍をもたらすあの長い脚の形は確かに美しいと思う。バッタは、跳ねるのと同時に羽根を広げて飛ぶ。それは、ただ...
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人の身にかつと日当たる葛の花/飯島晴子

葛(クズ)は、マメ科のつる性の繁殖力の強い植物だ。職場周辺の土手や法面山際いたるとこで繁っている。どうやって絡まったのか電話腺に絡まって垂れているものまである。今花の開花時期で地面に紫の花びらいっばい落ちていたりする。いろいろな昆虫が葉をガジガジ好んで食べ...
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ビル伸びるクレーン伸びる秋の空/川畑光晴

9月3日は、東京都内を千葉の友人夫婦とうろうろしていた。大都市東京にここ数年年一回くらいで訪れているけれども日本の末端長崎の田舎者には、なにがどうなっているのはさっぱり判らない。地下鉄移動が多いこともあって自分が立っている場所が都内のどこいらあたりなのかも...
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口説きの場立見してゐる厄日かな/石原素子

厄日とは、二百十日のことを指す。更に二百十日とは、立春より二百十日目ごろを指し台風の来襲しやすい時期のこと。だから厄日。明後日は、東京へお上り予定だけれども台風SANVU(#15) が直撃こそしなさそうではあるけれども東京接近のようだ。何も影響がないことを...
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秋の声振り向けば道暮れてをり/豊長みのる

毎日30℃超えの残暑が続いている中で「秋」と言われてもまったくもって実感がなく、まだ先のことのように思えてなりません。でも仕事を終えて帰宅する時間は、日没時刻を過ぎていて振り向かなくても道は暮れてしまっているのです。
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処暑の日を恨むや猛暑エンドレス/泉田秋硯

今日は処暑。広辞苑には「(暑さがおさまる意)二十四節気の一つ。太陽の黄経が150度の時で、暑さが止み、新涼が間近い日、7月の中。太陽歴の偶日頃にあたる」と記されている。だいたい立秋から15日後に当たる。暑さがおさまるどころが今日はメチャクチャ暑かった。 原...